日本人に好まれるメロディを検証してみる その4 〜RADWIMPSが多用するスケールは?

今回はRADWIMPSを検証してみたいと思います。使われているスケールは聴いただけでもある程度判別できますが、数値化してグラフ化すれば目で見て判断できるようになります。

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検証のために使っているアプリ

  1. PhotoScore & NotateMe Ultimate 8
  2. Sibelius Ulitimate
  3. Logic Pro X
  4. FileMaker Pro 18 Advance

という流れで作業しています。具体的な作業は、

  1. PhotoScore…購入したPDFをスキャン→Sibeliusへ書き出し
  2. Sibelius…細かい修正やD.S./コーダマークなどの入力→スタンダードミディファイル書き出し
  3. Logic…ミディファイル読み込み、ノート数カウント
  4. FileMaker…ノート数を手入力、グラフ化

という感じです。1曲15分〜20分くらいです。カウンターを使って数えると30分〜40分位かかります。時間も短縮されたのとモチベーションの面でかなり改善されました。

Logicは選択中のノートの数が表示される機能があります。ピアノロールでノートを選択すると、赤丸部分に選択中のノートの個数が表示されます。

これをでFileMaker Proでデータベース化しています。ノート数を入力すると自動的にグラフにしてくれます。その他キーや音域、その他の特徴などを入力できるようにデータベースを構築しています。

今気づきましたがこの検証システム、意外とお金かかってます(笑)

グラフにするとこんな感じ

今回検証した曲は、「天気の子」シリーズにしてみました。もしかしたら作品を通して一貫したアプローチがあるのではないかと思ったからです。今回からグラフの下にノート数を表示しました。

愛にできることはまだあるかい

圧倒的に多いのが1度です。次いで5度>長7度>長2度>長3度の順です。この結果からイオニアンスケールがベースで、4度・6度をあまり使わないアプローチだということがわかります。

グランドエスケープ

この曲も1度が圧倒的に多いです。次いで5度>長3度>長2度>4度>長7度の順です。これはイオニアンスケールがベースで6度をあまり使わないアプローチです。

祝祭

この曲は、ほぼ1・2・3度で作られている変わったアプローチですね。5度と長7度はほんの少し、4度は1回だけ、6度は1回も使われていません。

大丈夫

「愛にできることは〜」とほぼ同じ音使いで作られた曲です。1度が曲の半分を占めています。他は1度の半分以下の割合です。

まとめ

4曲のノート数の合計をグラフ化すると以下のようになりました。

圧倒的に1度が多いことがわかります。それと4度・6度が少ない傾向にあります。これがRADWIMPS流のアプローチなのか「天気の子」向けのアプローチなのかは他の曲を検証してみないとわかりませんが、聴いた印象からすると、やはり4度・6度を使わない感じはしますね。

4回に渡って異なるアーティストを検証しましたが、同じ時期に人気が出たアーティストですが、違いがはっきりと出ていますね。これは改めて並べて検証してみようと思います。

グラフ化は本当に面白いです。音楽は目に見えないものですが、グラフを使い見える化することで、今までとは違った角度から見る事ができますね。他にも、女性アーティストも検証してみる予定です。

それでは!

À bientôt.

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