SeratoStudioの使用感 〜ソングモードとオーディオトラックを使いこなす

Serato Studioはパターンモードにはオートメーションを書くことができるのですが、ソングモードにはオートメーションを書くことができません。

このソフトを制するにはまず「ソングモード」の使い方をマスターすることだと思い試行錯誤してみました。

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オーディオトラックの作り方

SeratoStudioはMPCやMaschineと同じく「パターン」と「ソング」を組み合わせて1曲に仕上げていくタイプのシーケンサーです。

オーディオトラックはソングモードに追加することが出来るようになっています。

大前提としてSeratoStudioはオーディオのレコーディングが出来ません。ですのでドラッグアンドドロップでオーディオファイルを追加するか、「Add Audio」をクリックで空のオーディオトラックを作成するかになります。

作れるトラック数に上限は無さそうです。

一般的なDAWと違って「1つのオーディオ素材に対して1トラック」という考え方です。違う素材を同一トラック上に置くことは出来ません。サンプルが10個あれば10トラックというふうになります。

隣のトラックにコピーは出来ません。トラック名を変えることも出来ません。あくまでもサンプル置き場という感じです。この辺の使い勝手にまだ戸惑います。

オーディオのエディット

あくまでもオーディオのエディットは考えられていない仕様です。リージョン(とは呼ばないかもしれないが)のスプリットくらいしか出来ません。(リージョンの前後を縮めることくらいは出来ます。)

その代わりに、インポートしたオーディオファイルに8個のクリップを作ることが出来るので、使いたい部分を「クリップ化」してトラック上に配置するといった使い方がメインになります。

クリップ化はとても簡単でDJソフトのような使い勝手です。プレイヘッドをクリップにしたいポイントに合わせて空きスロットをクリックするだけです。DJソフトでいう「Cueポイントの作成」と同じ概念です。

この使い方さえマスターすれば、DJソフトを使い慣れている人はすぐに使いこなせると思います。他のシーケンサーソフトには無い考え方です。逆に一般的なDAW使いは概念を理解するまで時間がかかるかもしれません。

クリップ用エフェクトスロット

面白いのがこのクリップとエフェクトの関係で、クリップ用のエフェクトスロットというものが存在しています。

Clipを選択して左側の3つのスロットがClip用FXスロット、右側3つがトラック用FXスロットです。

Serato Studioはソングモードではオートメーションが使えないので、クリップエフェクトで対応するという使い方が良いのかもしれません。

あるクリップにはDelay、あるクリップにはPhaserとクリップごとに効果を変えられるので、同じファイルでも8つのバリエーションを作ることが出来ます。

僕はソングモードで作り込む派かも

あくまでも個人的にはパターンを組みあわせてソングにするよりも、ソングモードでガシガシ作り込んでいく使い方が合っているかもしれないと思いました。

Ableton LiveでもClipビューは使わずにタイムライン上にサンプルを並べて作っていきます。パターンモードってなんか僕には使いにくいんです。イケてるトラックにはなるのですが、なかなか1曲に仕上がらないんですよね。

オートメーションを施すものに関してはパターンモードで作り込む必要があるかもしれませんが、もしかしたらそれ以外はソングモードで作り込んだら曲として形にできるかもしれません。

Serato StudioはDJソフトを使える人なら簡単に使いこなせる

DJソフトを使うような感覚で曲作りが出来るのは面白いですね。Native Instrumentsの場合だとMashineで曲を作りTraktorにインポートするというフローですが、操作性や覚えなければならないことは全く別のものなのでマスターするにはそれ相応の時間と努力が必要です。

それに比べSerato StudioはSerato DJやほかのDJソフトを使ったことがある人ならすぐに使いこなせるようになるでしょう。「Cueポイント」という概念がこのソフトで役に立つとは!!!という感じです。

内蔵されているエフェクトもDJソフトならではのエフェクトが用意されているので、専門知識がなくてもそれっぽい雰囲気を簡単に作り出すことが出来ます。

これは面白いソフトです!

À bientôt.

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