先日購入した『Apollo twin X QUAD』と『LUNA』の使い方を考えてみた

まだまだ使い込みが足りませんが、Universal AudioApollo twin X QUAD』と『LUNA』を組み合わせたシステムの得手不得手が見えてきました。

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外部DSPを使ってプラグインを処理するメリット

外部DSPを使ってプラグインを処理するシステムといえばProtools HDXがあります。2000年初頭にはEnsoniqからPARISというDSPベースのDAWが発売されていましたが、その後ensoniqが倒産したことからProtools一択です。(当時Ensoniq JapanのPARISを担当していたイチさんは今、Universal Audioでデモンストレーションしています。)

メリットはコンピュータの処理能力に関係なく安定したシステムが構築できることです。DSPを増やせば処理できるトラック数やプラグインが立ち上げられる数も増えることです。

また、オーディオレコーディングの大敵「レイテンシー」を短く設定してもDSPの処理範囲内であればドロップアウトも起こりにくく、安定した環境を構築出ることもメリットとして挙げられます。

その分高額になってしまうのがデメリットです。そこへUniversal Audioが殴り込んできました。Protoolsに比べて安価でDSPベースのシステムを構築できるようになりました。

Protoolsの後追いではないUAの戦略

ただDSPベースのシステムということならProtoolsの真似で終わってしまいますが、UAの素晴らしいところは後追いだけではなくきちんと「個性」を打ち出せたことです。

それは「アナログサウンド」です。1958年に創設されたUAは1176LNLA-2Aなどのアナログハードウェアを今も発売しています。元々追求してきたアナログサウンドを今どきのDAWやプラグインに盛り込んだ、いわば資産を有効的に活用できた良い例だと思います。

LUNAにもアナログサウンドの技術がふんだんに盛り込まれていて、その部分も今回買うに至った理由の1つです。

僕はBrainworksのチャンネルストリップを多用している

僕がBrainworks(bx)を使用している理由はやはりアナログサウンドです。詳しいことは割愛しますが、チャンネルストリップの「ジューシーでファットなサウンド」は僕の音作りに無くてはならないものです。

ほとんど全部のトラックにbxのチャンネルストリップを立ち上げています。逆にそれだけで音作りをしています。Focusrite・NEVE・SSLのチャンネルストリップを音色よって使い分けています。

30トラックを超えて起ち上げても動作が重くなることがありません。制作に集中したまま音色を作り込んでいける、僕にとってはノンストレスの制作環境です。

Apollo twinでSSLは何チャンネル起ち上げられるか?

結果から言いますと、SSL 4000EチャンネルストリップはLUNAでは4トラックしか立ち上げることが出来ませんでした。やっちゃったかもしれない、、、正直そう思いました。

1つのDSPに1つのSSLが立ち上がっている状態なので、5個目のSSLは立ち上がりません。

4コアのApollo twin X QUADなので余裕があると思いましたが、これには唖然としました。サンプルレートを48kHzにしても変わらずでした。もしかしたら設定次第で数が増えるかもしれませんが、それでもたかが知れているでしょう。

8コアのアクセラレーターも発売されていますが、それでも12個にしかなりません。費用対効果を考えるとアクセラレーターは得策ではありません。

どうやら基本的に使い方を考える必要があります。

もう一度Apollo twinのポテンシャルについて考えてみる

それではポテンシャルが発揮できる使い方を考えてみます。DSPシステムのポテンシャルは「低レイテンシーでのレコーディング」です。

しかもApolloのシステムでは「Unison」というテクノロジーを使ってプラグインを低レイテンシーで掛け録りすることが出来ます。具体的にはギターアンプやヘッドアンプ、EQやコンプを施した状態でレコーディングできることがApolloのポテンシャルです。

ということは、エフェクト掛け録りの為にDSPを使い、各トラックのプラグインはネイティブ環境で対応するのがベストかもしれません。

今までの資産(ネイティブ環境で稼働するプラグイン)も有効的に使えますし、いたずらにUADプラグインを買う必要もありません。Unisonテクノロジー対応プラグインのみ追加購入するのが得策かもしれません。

40トラックにbxをインサートしても軽い。

インプットとAUXにDSPを割り当てる使い方が良さそうだ!

先に述べたUnisonテクノロジーを使い、インプットにはNEVEのヘッドアンプやギターアンプをインサートできるのですが、同じインプットでもトラックごとに違うプラグインをインサート出来ます。

例えば、トラック1がバッキングギターだとします。Input1から来た信号にMarshall Plex Classicをインサートして掛け録りします。

トラック2は同じくInput1からのギターですが、このトラックはリードトラックなのでenglのアンプを使い歪の種類を変えたいとします。

画面は合成ですがイメージとしてはこんな感じ。同じインプット(MIC/LINE/HIZ 1)ですが、UNISONの部分に異なるアンプをインサート出来ます。

Inputに対しての設定ではなくトラックに対しての設定が保存されるので、アンプのセッティングを保存しなくてもRec状態にするだけで再現されるのです!!!

bxのプラグインとUnisonプラグインを増やそうと思う

僕に合った使い方が見えてきたのでbxのプラグインとUnisonプラグインを増やそうかと思っています。

SSLはGが好みだったのですが、UADのEを使ってみて良さを再認識しました。聴き比べるためにbxの4000Eをデモっていますが、なかなかいい感じです。他にも9000シリーズが出たばかりですし、この際単体購入ではなくサブスクリプション契約してみても良いかなと思っています。

UADの方は、各トラックにA-800をシミュレートするプラグインやNEVEのサミングアンプが発売されています。ただ、A-800とNEVEサミングアンプはLUNA専用なので、このままKUNAを使い続けるようなら買ってみても良いかなと思っています。

MoogもLUNA専用ですが、やはりいい感じなのでLUNA Creator Bundleがコスパ良さそうです。引き続きこのシステムで曲作りをして、自分にとってベストなシステムを考えていきたいと思います。

それでは!

À bientôt.

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