たまには気分を変えてノマドワークで曲を作ってみよう!

MacBook Proをメインマシンにしていると、電源さえあればどんな場所でも仕事ができます。ここでいう仕事とはメールや事務仕事ではなく「作曲」のことです。ノマドワークとは縁遠いイメージの仕事ですが、意外とできちゃうものなのです。

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飽き性には向いているノマドワーク

僕はとても飽き性で、同じ場所に居るとすぐに飽きてしまいます。だからといって年がら年中引っ越しをするわけにもいかないので、気分によって作業をする場所を変えます。その結果、移動可能かつハイスペックな機材が中心になっています。

先に述べたMacBook Proを中心に、オーディオインターフェイスはRME BABYFACE Pro(Proが好きなわけではない)ヘッドフォンは完全密閉型のONKYOのカスタムメイド(ライブでミュージシャンがしているアレです)。

完全密閉型なのでコンサートのリハーサルでも大活躍

ノマド用ギターはスタインバーガーという、その昔一斉を風靡したヘッドレスギターです。付属のソフトケースに入れれば国内線で機内持ち込みOKなサイズです(航空会社による)

ライフルケースサイズのハードケースに入れれば預け入れも出来ますが、国によっては(人によっては)ライフルだと思う人もいるようで、実際にシャルルドゴール空港でギターだということを証明するためにその場で弾かされました(笑)

オールマイティなギターではないので曲を選びますが、これはこれで良い音してます。アニメ「ID:Invaded(イド:インヴェイデッド)」では1曲だけですが、全てスタインバーガーで弾いている曲があります。

スタインバーガー

必要な音源は一通りインストールしてありますが、めったに使わないライブラリはクラウド上に保存、ダウンロードすればすぐ使える環境を構築しています。

ノマド熱は20年前から

僕は、ソフトシンセが世に出始めた2000年頃からコンピューター内で完結させる環境を目指してきました。シンセサイザーに囲まれながら曲作りをするのはとても贅沢で楽しいのですが、反面「その場所でないと作れない」という束縛感みたいなものにジレンマも感じていました。

当時は作業を始める毎に一台一台音色のシンセで音色をロードしたり、メモリー機能のないシンセはノートにメモしたパラメータの値を見ながらひとつひとつ再現する必要がありました。でも前の作業の時とは同じ音にならないことがほとんどでした。

そんな時代にパソコンでセーブできるソフトウェアシンセが発売されました。Propellerheadsから発売されたRB-338、Native Instruments Reaktorといったソフトシンセには未来を感じました。だってダブルクリックで設定が全て再現できるのです!その後の2000年初頭にBitHeadzというメーカーからソフトウェアサンプラーUnity DS-1が発売され、ついにノマド環境への一歩が始まりました。

Unity DS-1懐かしい!

Unity DS-1はAKAIやSample Cellといった当時メジャーなライブラリを読み込むことが出来て、ハードウェア無しでMacの中で音源を鳴らすことが出来ました。当時のラップトップは非力だったのでデスクトップを持ち歩いていました(笑)

SampleCell
Digidesign(今のAVID)から発売されていたソフトウェアベースのサンプラー。MacのNubusという拡張用のスロットにSampleCellボードを指してコンピュータ上で操作できるサンプラー。パソコンも含めると当時はとても高価だった。

問題といえば、新しい音色を読み込む度に再起動が必要だったことと、程なくしてこの会社が倒産してソフトのアクティベートができなくなったことです。。。そんなこともありましたが、当時DS-1用に自分で作ったパッチは今でも他のサンプラーで使っています。トライアングルだけですけど。

実際に作ってみた

それから20年が経ち、マスタリングまでラップトップ1台で完結できるようになりました。ノマドコンプリート!です。というわけで究極のノマド環境で曲を作ってみました。

それがこちら、ユーラシア大陸の上空10,000mの飛行機内で作ったその名も「EURASIAN AIR」です。興味半分で作ったのですが、結構良い感じに仕上がりました。

ちょうどJALの国際線でWIFIが飛び始めた頃だったので、以前の記事でも書いた音素材のサブスクリプションサービスSpliceの素材も機内でダウンロードして使っています。ドラムのワンショットくらいなら十分使えるスピードですが、セッションファイルを送るのは現実的ではないようです。

エコノミークラスだとしんどいですが、非常口すぐ横の席なら快適です!

ノマドワークの課題

とはいっても音楽ノマドには課題もあります。やはりPCのスペックです。現行のMacBook ProがようやくProと名乗っても許される範疇に来ましたが、それでもまだまだ非力です。MacBook(セミ)Proくらいですかね。

デスクトップに比べ(比べてはいけないのですが)メモリやSSDの容量もまだまだ足りません。CPUも早くはなりましたがもうちょい頑張ってほしい。GPUも進化していますが動画の書き出しは結構待たされます。

鍵盤を使う人はちょっと大変です。ミニ鍵盤で対応できますが両手で聴けないことにストレスを感じると思います。49鍵くらいなら預け入れできますけど、貴重な預け入れ枠が減りますからね。物によっては現地で買ったほうが安いかもしれません。僕は現地で49鍵を買いました。帰国時友達にあげました。

その結果、今では鍵盤を一切使わずに作曲出来るようになりました。今ではトラックパッドでポチポチ書いて作曲しています。作業部屋のことを「アトリエ」と呼ぶのはここから来ています。本当に書いてます。手癖にとらわれない曲作りも出来るようになり結果良好です。

MacBook ProとBABYFACE Pro

ノイズキャンセル万歳!

ヘッドフォン・イヤフォンはノイズキャンセルの種類が増えてきたので、外でも小音量で作業ができるようになりました。今どれを買おうか迷っている最中ですが、これはノマド必須アイテムだと思っています。

最近Sonarworksというメーカーの音響補正ソフト「Reference4」を導入しました。スピーカーやヘッドフォン特有のクセをフラットにしてくれるソフトです。これによりどんな場所でもどんなヘッドフォンでも同じ響きでリスニングできるようになり、作った音に対して確信を持てる環境が整いました。わりと最強なノマド環境になりつつあります。

近々Reference4についても書いてみたいと思います。

それでは!À bientôt.

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