ここ最近仕事が忙しく、自分のアルバムがあまり進んでいませんでした。それでも合間を縫って進めていたおかげで何とかマスタリングまで漕ぎ着けました。今回はAbleton Liveでマスタリングをしました。その様子について書いてみたいと思います。
Studio Oneでのマスタリングに行き詰まった
いつもはStudio Oneでマスタリングをしていますが、今回Ableton Live(以下Live)でマスタリングを行いました、Liveでやろうと思った理由は、Studio Oneでのマスタリングに行き詰まったからです。
マスタリングと言っても素人がやることなので大したことをやっているわけではありません。音圧を上げたいのです。しかし、Studio Oneでの音圧上げが上手く行かなかったのです。上手く行かないというより「Demoのほうがパワーがあった」という事態に陥ってしまったのです。
前にも書いたように、僕は曲をリビジョン番号で管理しているので、必ずすべてのバージョンを聴き直しています。マスタリングをしたものと前のリビジョンを聴き比べた時に、パワーダウンを感じた曲がありました。
そこで、途中までStudio Oneで進めていたマスタリングをやめて、全てLiveでやり直すことにしました。
なぜDemoの方がパワーがあるのか?
今までは、ファイナルミックスにする時にMasterのリミッターを外し、ピークを-1dB程度に抑えたものを書き出し、マスタリングをしていました。
それに対してデモの段階は、ピークを超えた状態のミックスをリミッターで無理やり抑えて書き出した状態です。パワーがあるというか、レベルを突っ込めるだけ突っ込んでいる状態なので、パワーがあるように聴こえるのです。
それもそのはず、Liveのヘッドルームはかなり高く、マスターに赤がついていても歪んで聴こえるまでのマージンがかなりあります。マスターで+3~5dB程度なら歪んでは聴こえません。(僕には)
今回はこの広いヘッドルームを有効的に使って、突っ込めるだけ突っ込んだミックス・マスタリングで仕上げることにしました。
どれだけレベルを突っ込んだら歪むのか?
今回リリース予定の曲で試してみました。
+5dBまで行ってますが、歪んでいるようには聴こえませんね。ということで、ピークに赤がついていたとしてもすぐに歪むことはないようです。早速作業開始です。
曲によってはなるべくレベルを突っ込んだ状態(各トラックのフェーダーを上げた状態)でマスターにリミッターを指し、マスターファイルを書き出すことにします。そうすることでDemoのときと同じ「パワーがあるように聴こえる」曲に仕上げることが出来るのです。
音圧についてどう捉えているか
今回のアルバムは「Reaction」というタイトル。反動・反作用を表現しようと思っているので、曲によっては音圧を高めに設定したい曲も存在します。上でアップした曲は今回のアルバムに入る曲ですが、逆にこの曲は「休息」がテーマなので音圧は低くします。
結論、音圧はアルバムのコンセプト次第です。なのでその都度考えるというのが僕の中の正解であって、ステレオタイプに良し悪しを語るものでは無いと思っています。もちろん流行も大事ですけどね。いちばん大事なのは曲のテーマに合った音圧かどうかを判断することだと思います。
というわけで、行き詰まっていたマスタリングも順調に進みました。あとはメドレー曲を作れば配信の手続きに移れそうです!
それでは!À bientôt.