今回はRADWIMPSを検証してみたいと思います。使われているスケールは聴いただけでもある程度判別できますが、数値化してグラフ化すれば目で見て判断できるようになります。
検証のために使っているアプリ
という流れで作業しています。具体的な作業は、
- PhotoScore…購入したPDFをスキャン→Sibeliusへ書き出し
- Sibelius…細かい修正やD.S./コーダマークなどの入力→スタンダードミディファイル書き出し
- Logic…ミディファイル読み込み、ノート数カウント
- FileMaker…ノート数を手入力、グラフ化
という感じです。1曲15分〜20分くらいです。カウンターを使って数えると30分〜40分位かかります。時間も短縮されたのとモチベーションの面でかなり改善されました。
Logicは選択中のノートの数が表示される機能があります。ピアノロールでノートを選択すると、赤丸部分に選択中のノートの個数が表示されます。
これをでFileMaker Proでデータベース化しています。ノート数を入力すると自動的にグラフにしてくれます。その他キーや音域、その他の特徴などを入力できるようにデータベースを構築しています。
今気づきましたがこの検証システム、意外とお金かかってます(笑)
グラフにするとこんな感じ
今回検証した曲は、「天気の子」シリーズにしてみました。もしかしたら作品を通して一貫したアプローチがあるのではないかと思ったからです。今回からグラフの下にノート数を表示しました。
愛にできることはまだあるかい
圧倒的に多いのが1度です。次いで5度>長7度>長2度>長3度の順です。この結果からイオニアンスケールがベースで、4度・6度をあまり使わないアプローチだということがわかります。
グランドエスケープ
この曲も1度が圧倒的に多いです。次いで5度>長3度>長2度>4度>長7度の順です。これはイオニアンスケールがベースで6度をあまり使わないアプローチです。
祝祭
この曲は、ほぼ1・2・3度で作られている変わったアプローチですね。5度と長7度はほんの少し、4度は1回だけ、6度は1回も使われていません。
大丈夫
「愛にできることは〜」とほぼ同じ音使いで作られた曲です。1度が曲の半分を占めています。他は1度の半分以下の割合です。
まとめ
4曲のノート数の合計をグラフ化すると以下のようになりました。
圧倒的に1度が多いことがわかります。それと4度・6度が少ない傾向にあります。これがRADWIMPS流のアプローチなのか「天気の子」向けのアプローチなのかは他の曲を検証してみないとわかりませんが、聴いた印象からすると、やはり4度・6度を使わない感じはしますね。
4回に渡って異なるアーティストを検証しましたが、同じ時期に人気が出たアーティストですが、違いがはっきりと出ていますね。これは改めて並べて検証してみようと思います。
グラフ化は本当に面白いです。音楽は目に見えないものですが、グラフを使い見える化することで、今までとは違った角度から見る事ができますね。他にも、女性アーティストも検証してみる予定です。
それでは!
À bientôt.