今回は以前の記事、たまには気分を変えてノマドワークで曲を作ってみよう!で触れた「sonarworks Reference 4」のことを書いてみたいと思います。
どんな環境やデバイスで聴いても同じ印象にする
ミキシングに関しては素人なので、この問題はとても苦労する部分でもあります。アトリエではバランスが完璧でもコンサート会場やオンエアで同じ印象を再現できなくては意味がありません。
今まで色々なヘッドホンを試しましたが、素晴らしい音のヘッドホンはあるのですが、これを信じておけば大丈夫!というリファレンスとなるものには出会えていませんでした。
スピーカーも一緒です。以前の記事でも書いたように、僕はどんな環境で聴いても印象が変わらないかどうかを大事にしています。以前は盲目的にスタジオでよく使われているスピーカーに近いものを選んでいましたが、ダンスミュージックづくりがメインとなった今は選び方を変えないとなりません。
そんな背景もあり、リファレンス選びが今まで以上に重要になってきました。そんな時に出会ったのがsonarworks Reference 4です。
sonarworksにはふたつのエディションがある
ひとつはスピーカーのキャリブレーションを行うマイクがセットになった「Reference 4 Studio Edition」、もうひとつはヘッドホンに用途を絞った「Reference 4 Headphone Edition」です。
Headphone Edtionにマイクが付属したのがStudio Editionともいいます。Studio Editionを購入しておけばヘッドホンのキャリブレーションも行えます。僕はStudioの方を購入しました。
シグナルフローはこんな感じ
sonarworksをインストールすると「sonarworks Systemwide」というユーティリティが立ち上がります。これはオーディオデバイスの手前に位置します。シグナルフローは
DAW >>> sonarworks Systemwide >>> オーディオインターフェース
となります。画像はAbleton LiveのPreference画面です。Audio Output Deviceをsonarworks Systemwideにアサインしています。
するとユーティリティに信号が流れ、補正した後にsonarworks Systemwideで選択したデバイスに信号が送られるという仕組みです。下の画像ではFOCALを選んでいますが、他にもAKGのヘッドホンやPioneer DJのHDJ-X5などをプリセットしてあります。リスニング環境が変わった時にsonarworks側で選択するだけで切り替えられます。
プラグインとしても使えるが注意が必要
sonarworksにはプラグインとしてマスターにインサートするやり方もあります。マスタートラックの再終段にインサートすることでユーティリティと同じ機能になります。一度ユーティリティで設定したプリセットをここでも選べます。
ひとつ問題があるとすれば、マスターにインサートしたまま書き出すと補正された状態のオーディオを書き出すことになります。ちょっとした事故です。僕がユーティリティを使う理由は、その事故を防ぐためです。
最終Mixのチェックはリスナーに近い環境で
たとえDemoだとしても僕はiPhoneのスピーカー、付属のイヤフォンMacBook Proのスピーカーでチェックします。出来る限りユーザーと同じ環境でチェックすることに意味があると思っています。
トップYoutuberのひとり、ヒカキンさんも同じことを言っています。彼は動画編集の音声チェックをiMacのスピーカーでやっています。見る人と同じ環境で作ることが大事なんですね。
そのためにも、制作段階でSWを通した音を聴きながら作ることによって、最終的にどんな環境でも同じ印象に持っていくこと出来るようになりました。しかもより簡単に、より素早く!
このシステムのおかげでMixに関する迷いが無くなったので、より作曲・アレンジに集中することができるようになりました。これはお買い得でしたね。おすすめです!
それでは!
À bientôt.