Serato StudioのKey表示設定

Serato Studioは他のシーケンサーソフトとは違った考え方で作られていますが、キー表示の設定もちょっと違います。DJ向けのトラックメイキングソフトという位置づけならではの機能です。

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3種類のキー表示

Serato Studioは楽曲のキーを設定することが出来るようになっています。インポートするサンプルを、キー情報を元にソングキーに自動的にトランスポーズして合わせてくれます。

その際のソングキーの表示設定がDJソフトメーカー(元々はピッチシフトプラグインメーカー)のならではとなっています。

Preference>General>Show Key as

で設定を変更できます。

Classical表示

これは一般的なキー表示でC,D,E,F…です。その横にメジャーとマイナーのプルダウンがあります。

Camelot表示

DJには一般的なCamelot表示です。1〜12の数字とアルファベットA,Bの組み合わせで表示します。

  1. Aフラット
  2. Eフラット
  3. Bフラット
  4. F
  5. C
  6. G
  7. D
  8. A
  9. E
  10. B
  11. Gフラット
  12. Dフラット

マイナーがA、メジャーをBで表示します。例えばBマイナーだったら「10A」Eフラットメジャーなら「2B」で表示します。

この表示のメリットは曲と曲をつなぐ時に自然な転調に聞こえるように考えられたCamelot Keyという考え方で、音楽的に言うと「サークル・オブ・フィフス」です。

例えば、6Aの曲をプレイしていたとします。その次の曲を6Aの隣の5Aか7Aにするとキーの繋がりが自然になります。何故かというと「5度違いの曲」の関係になるからです。

メジャーからマイナー曲に移るときは、同じ番号で選ぶと同一キーとなり違和感のない転調となります。

例えば、8B(キー:C)から8A(キー:Aマイナー)、10B(キー:D)から10A(キー:Bマイナー)となります。

これは画期的なシステムです。エクスポートした時にファイル名にCamelotKey表示が追加されます。すぐにDJプレイできるように書き出されるように作られています。

Open表示

Open Key NotationといってこれもCamelotKeyと同じサークル・オブ・フィフスを元にしたキー表示方法のひとつです。

これも5度転調を元としたシステムです。メジャーがD、マイナーがMで表示され

  1. C
  2. G
  3. D
  4. A
  5. E
  6. B
  7. Gフラット
  8. Dフラット
  9. Aフラット
  10. Eフラット
  11. Bフラット
  12. F

となっています。TRAKTOR Proのデフォルト表示がOpen Key Notationです。

なぜキー表示が一般的なCやEmではないのか

Camelot KeyもOpen Key Notationも「現場での使いやすさ」を元に考えられたものです。

DJプレイ中に「今の曲はDフラットマイナーだから5度違うと、、、えーと、、、」とすぐに出てこないですよね。これを数字にしてデータベースを構築すれば「12A(Dフラットマイナー)だから11Aか1Aの曲を探そう」とスムーズです。

Open Keyでも同じです。「5Mだから3Mか4Mだな」とこれもスムーズです。現場で使うにはこれ以外考えられないですよね。

Serato Studioは「DJ中に使う曲のトラックメイキングソフト」なので、作成中からDJプレイ中と同じキー表示に設定できるというわけです。普段使い慣れたキー表示に設定して作業をしてみると使いやすさを実感します。

Serato Studioは今までのシーケンサーとは違う新しい発想で作られたソフトだということがわかりますね。楽しいソフトです。

それでは!

À bientôt.

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