埋もれていたサンプルを再活用しつつ、クリエイティビティを刺激してくれるビートメイクツール「XLN Audio XO」

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僕のPCには約55,000個のドラムサンプルがある

それまではどのくらいの数のサンプルがあるのかすら意識していませんでした。XOはサンプルが入った任意のフォルダをデータベース化できるため、初めてその数を知りました。

これだけの数があると聴いたことのないサンプルがほとんどで、ディスクスペースを占有するだけの存在でしたが、XOを導入することで日の目を見ることができるようになったのです。

もっと早く導入すればよかった

今までは「いつものあれ」的にお気に入りのサンプルを中心に使うことが多かったのです。締め切りが近いと尚更「いつものあれ」に頼りがちでした。XOを使うようになってから埋もれていたサンプルとの出会いが起こり、自分自身のクリエイティビティを刺激されるようになりました。

サンプルをプレイバックするだけでなくトランジェントの調整やコンプ・歪みも調整できます。

パターン入力も装備されていて、グルーブクオンタイズを適用することも出来ますし、ダイナミクスの揺れなども設定できます。これが直感的で使いやすいのです!

スタンダードミディファイルの書き出しはもちろんのこと、パターンをオーディオファイルで書き出すことも出来ます。

XOを使うときのポイントは「テーマ」

とにかくテーマが一番大事です。テーマを思い浮かべながらプリセットされたパターンを視聴していきます。イメージに近いパターンを見つけたら、サンプルを差し替えて聴いてみます。そしてテーマに合致しているかを意識しながら進めていきます。

テーマテーマいつもいっていますがホントに大事です。例えば、テーマなしにXOを使おうと思ったら、これほど膨大なサンプルの中から選ぶことができません。まさしくSpaceの中を彷徨ってしまうことでしょう。

これは他の音源でも同じことで、最近のシフトウェアシンセはプリセットが充実していますしエディットもガンガンできます。でもテーマがなかったらただの「作業」なのです。使い方は覚えるでしょうけれど、はっきりいって時間の無駄です。

テーマに基づいた見極めが大事

時間の無駄だというのは僕の体験談です。気に入ったプリセットを保存するのですが、後で使おうとした時「どんなふうに使おうと思ってたんだろ?」となることがよくありました。それこそ直感を頼りにセレクトしているのですが、大事なのはテーマに基づいているかどうかを見極めるの判断力です。

そして「何を表現するためにこれがあるのか」を意識しながら創作することがとても大事です。たとえば「悲しさ」を表現するに当たりこのフレーズは悲しいか、この音色は悲しいか、タッチの強さは、ミキシングは、、、と、フレーズを作る時も音色を選ぶ時もミキシングの時も常に表現したいことに合致しているかどうかを判断するのです。

クリエイティビティを形にしてみよう

では実際に、テーマをもとにXOを使って仕上げた曲を紹介します。テーマは「野生性の目覚め」です。

アパレルブランドASPESIの服にインスパイアされて作った曲です。ランウェイで流れているイメージと、この服を着た人の野生性が立ち上がる様子をイメージしました。

重々しさと粘り気と少しの緊張感のある野生性をリズムだけで表現できました。XOだけで曲のイメージの大部分が構築できました。逆にXOなくして生まれなかった曲です。

これからの僕のビジョンはファッションと音楽の結びつきなのですが、このXOはそんな僕のニーズにピッタリの音源です。抽象的なイメージにダイレクトに対応してくれる可能性を持ったシンセですね。

ファッションと音楽のことはまた今度書いてみようと思います。

それでは!À bientôt.

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