EDMとかEDMサウンドというフレーズを最近よく見聞きする思いますが、今日は「EDMとはなんぞや?」について書いてみたいと思います。
EDMとは?
Electronic Dance Musicの略で、エレクトロニック・ダンスミュージック、すなわち電子音のダンスミュージックってことです。
シンセサイザーを中心とした音作りが特徴で、名前の通りクラブなどでダンスをする時に流すために作られた音楽です。ただ、シンセサイザーを使っていたらEDMかというとそうではありません。
主にEDMにはいくつかのジャンルがあり、ビッグルーム・ダンスポップ・プログレッシブハウス・フューチャーハウス・トラップなどがありますが、日本ではあまりメジャーではないかもしれません。この辺はちょっとマニアックなので割愛しますが、どのジャンルにも共通する特徴があります。それは
ビルドアップ、ドロップ
とよばれる仕掛けがあることが特徴です。ドロップというものがどういう部分なのかは以前の記事にも書きました。
一般的な曲の構成
ビルドアップとドロップは曲の構成にも関係してきます。まず一般的な日本のポップスは
となります。次に一般的な洋楽は
となります。バース=Aメロ、コーラス=サビという捉え方で良いと思います。
EDMの構成
EDMでは、コーラスと呼ばれるサビ部分にビルドアップが挿入されます。スネアの連打や上昇音が入ってくることが多いです。EDMの曲にはほとんどビルドアップが入ります。ほぼ全てと言って良いかもしれません。
一方ドロップはというと曲によってあったりなかったりです。ドロップでは歌が無くなりバックトラックも一番シンプルになり、ドロップダウンする場所を指します。ドロップダウンせずに歌のままという曲もあります。
一般的なEDMは「ビルドアップ>>>ドロップ」という構成が挿入される特徴があります。
David Guetta ft Justin Bieber – 2Uを例に取ると、40秒からがビルドアップです。その後57秒からがドロップ。
ボリューム、スネアの音、感情的に上がっていく感じがわかると思います。
キニシナイの構成
この曲をEDMサウンドと呼ぶには理由があります。先にも書いたとおりシンセサイザーサウンドだからEDMというわけではありません。この曲にもEDMの構成に必要となる要素が挿入されています。
構成は日本のポップスと同じ「Aメロ・Bメロ・サビ」という構成の中にEDMの特徴であるビルドアップを、サビの前半に持ってきました。
- 16秒〜Aメロ
- 30秒〜Bメロ
- 52秒〜ビルドアップ(サビ前半)
- 1分6秒〜サビ後半
という構成になっています。このサビ前半にビルドアップが入るので、典型的なEDMの構成となります。故にEDMサウンドと呼べるということですね。
あえてドロップは入れませんでした。ドロップはメロディが無くなったり少なくなるので盛り下がったと感じてしまう可能性があります。そしてサビの後の「間奏」だと思われてしまう可能性があるからです。
ドロップがなくてもビルドアップがあるだけでEDMサウンドに聞こえるので、やはりこの曲はEDMと呼べるでしょう。
ビルドアップの役割・効果
ビルドアップの役割は「これからドロップが来るぞ!」という合図になっています。この合図で「ドロップで踊り狂うぞ!」となります。
そして「気分を上げる」効果があります。上昇音や全体の音量が上がったりするので必然的に気分も上がります。
人がたくさんいる中でビルドアップ〜ドロップの流れを体験すると更に良さがわかります。氷川きよしコンサートで是非とも体験してもらいたいですね!
早くコンサートができるようになるといいですね!
それでは!
À bientôt.