スタンドアローン、充電式バッテリー、内蔵モニター、CV/Gate接続と、心くすぐられる仕様のMPC Live IIが発売されました。より制作する場所を選ばなくなりますね。
没入感のある音楽制作体験を
MPC Live IIはモニタリングシステムを内蔵した初のMPCです。一から設計されたこのデュアル・ツイーター/ウーファー・スピーカーシステムは音楽制作のプロセス中に流れ出るアイデアをクリアな音質でモニターすることができます。808のローエンド、MPCのパンチーなドラムサウンド、ベースラインの重低音そしてシルキーなハイエンドまで – 制作している音楽の細かいディテールまで確認することができます。また、内蔵のモニターをオフにし、スタジオ・スピーカーを接続することも可能です。
僕は以前MPC2000XL、MPC4000、MPC1000と使ってきました。何と言っても曲作りに没入できるのがメリットです。
スタジオの中核
MPC Live IIは、すべての外部MIDI機器にコマンドを送ることができます。Akai Professionalの次世代スタンドアローン、マルチコア搭載MPCシリーズに新しくMIDI Multi機能が追加されます。これによりMPCは強力なMIDIシーケンサーとなりスタジオの中枢を担うことが可能となります。I/O能力の大幅な向上によりクラス準拠のUSBキーボード、MIDIインターフェース、USB to CVモジュールなど様々なMIDI機器を同時に接続しルーティングできます。これにトラック間の内部MIDIルーティング機能、MIDI対応のシンセサイザーやドラムマシン、サウンドモジュールへの包括的なMIDIルーティング、さらにマルチトラック・レコーディング機能を組み合わせることにより、MPCを制作の中心に据え、お持ちの機材の真のパワーを解き放つことができます。
4系統のCV/Gate出力を装備してきましたね。MPCをシステムの中核として、アナログシステムとMIDI機器の両方をコントロールという使い方が想像できます。
Spliceとの統合
MPC Live IIとSpliceの統合により、サンプルの検索と試聴をシンプルに行なうことができます。Splice Soundsは様々なジャンルをカバーしており、大量の高品質かつロイヤリティフリーのサンプル、サウンド、プリセット、ループを利用することができます。MPC Live IIのタッチ・ユーザー・インターフェースで直接Spliceライブラリーにネットワーク・アクセスが可能です。
なんと直接Spliceライブラリーにアクセスが可能。どういったインターフェイスになるのかは不明ですが、Spliceを使う人にとっては楽しみな機能です。
Ableton Liveとの統合
MPC Live IIはあらかじめAbleton Liveにマッピングされているため、簡単に設定することが可能です。Wi-FiまたはUSB – Ethernetアダプターを用いたイーサネット接続によるAbleton Linkを利用してLiveクリップのローンチ、ミキサー、インストルメント・マクロ・コントロールなどを行うことができます。MPCの音楽作能力と絶賛されたシンセエンジンが、Ableton Liveのスピーディに扱える直感的なワークフローと融合することにより、音楽制作が手軽になります。
パターンシーケンサーとの相性が抜群のAbleton Linkに対応してきました。「Wi-FiまたはUSB – Ethernetアダプター」が使えるようになったことで拡張性が更に広がりました。
MPC LIVE IIの主な特長
- PCを使わずにハード本体のみで動作するスタンドアローンMPC
- モニター・スピーカー内蔵
- 7インチ高解像度マルチタッチ・ディスプレイ
- 16ベロシティ・センシティブRGBパッド
- 充電式リチウムイオン・バッテリー内蔵
- MPC2.0ソフトウエア (付属)のコントローラーとしても機能
- フォノ/ラインレベル入力
- ステレオ出力 x 3 (6 Mono)
- 5ピンMIDI IN x 2、5ピンMIDI OUT x 2
- 2GB RAM
- 16GBオンボードストレージ
- 2.5インチSATAドライブベイ(SSDまたはHDD)
- USBメモリー及びMIDIコントローラー接続用USB A3.0端子 x2
- 4系統TRS CV/Gate端子・全8系統の出力端子
- Wi-Fi及びBluetooth対応
- クロスプラットフォームでのコラボレーションが可能なAbleton Link対応
動画によるMPC Live IIオーバービュー
すべての機能に触れているわけではありませんが、概要はつかめると思います。
新時代のMPCにふさわしい仕様
とにかく今っぽい機能が満載のMPCですね。リビングではスタンドアローンでリズムを組み立て、上モノはスタジオでといった使い方が想像できます。Plugin Instrumentsも入っているようなので、この一台だけでもそこそこ作り上げることができそうです。
今までのMPCの良さはそのままに、今どきの制作スタイルにも合わせられるように進化を遂げたMPCといった感じです。これは大変興味ありますね。モジュラーシステムと一緒に使うのも面白そうですね。
それでは!
À bientôt.